先に断わっておきますが、細かい技術的な事とかはあまり触れません。只の日記みたいなもんです。

今回使用したキットは、原型師・桜坂 美紀（チェリーブロッサム）氏の
ワンダーフェスティバル2007冬初出作品である、ローゼンメイデンの水銀燈をチョイスしました。

個人的にも想い入れのあるキャラクターなので最後まで高いモチベーションを持ち続けることが出来ました。
実は、私こういうキットは久しく組んでいなかったのですが、チェリーブロッサム様のキットは状態がとても良いので
思いのほか短期間で完成できました。しかし、キット状態も肝心ですがやはり桜坂氏の造形には毎度一驚を喫します。

さて、キットの封を開けパーツチェック・仮組みが済めば、まずは表面処理から手を付けます。
パーツにある段差や湯口をナイフで削り、耐水ペーパーで研いでいくのですが、これが中々根気の要る作業なので途中で一度は必ず投げ出したくなるものです。
でもこういう作業は自分が納得するまでやるべきです。というかそれがガレキの醍醐味。

表面処理が出来れば歯ブラシでガシガシ洗ってサーフェイサーを吹くのですが、敢えて最近流行のサフレス塗装は避けます。失敗しそうだから。
サフを吹き、気泡を埋めたり目立つ傷を消したりした後もいっかいサフを吹いたのがこんな感じです。
ちなみに脚などには先に真鍮線で軸を打ってあります。

肌パーツやペチコート・ドロワーズ（なんで俺はこんな単語を知っているんだ)は明るい色なのでサフの上から吹くと暗くなります。
普通ここではクレオスのベースホワイトなんかを吹くんですが、ここで知る人ぞ知るガイアカラーのホワイトの出番です。とにかく隠蔽力が高い。
白い部分はクリアブルーでシャドウ(影色)をかけます。よーく薄めて、エアを絞って吹くとシャドウは良い感じに乗る。



逆光でわかりにくいですが、結構しっかりシャドウついてます。
ちなみにペチコートは前後２パーツに割れているんですが、塗装前にパテ(アルテコ)でくっつけちゃってます。
で、肌色は作るのがめんどくさいのでイベント会場で買ったガイアフレッシュセットにクリアオレンジなんかを混ぜて明らかに手抜きです。

良い色出てるからおｋ。
髪は一度、思ってたのと違う色が出たのでドボン(溶液に浸けて最初からやり直すこと)しちゃいました。
２度目は(･∀･)ｲｲ!!感じに。納得いくまでやって良かったと思える訳です。
しかし銀髪の感じを出すのって難しい。これはグレー＋パープルをベースに白でハイライト入れてます。

ここで髪パーツと顔パーツを合わせてみたんですが何か感じが違う気がする。肌の赤みが少し強かったので肌パーツを全てドボン。
肌と一体の袖や胸もまた塗り直し…('A`)
なんだかんだで顔パーツは計３ドボンの悲劇。乳酸菌を摂ってイライラを抑えましょう。
苦難を乗り越えると、羽は真っ黒なので楽でした。
服は鮮やかな紺をベースに吹いて、黒に近い紺でシャドウ吹き。案外この辺はサクサク進みましたね。

一旦、ラッカー塗装は終了なのでラッカー系のクリアーでコートします。パーツによって光沢、つや消し、またはそれを適宜混合した半光沢で。
なんでラッカー系クリアでコートしちゃうかっていうと、これから扱うエナメル塗料はラッカーコートの下を侵さないのです。
だから細かいところをエナメルで塗るときにハミ出たとしても拭き取っちゃっても下地を持っていかれる心配が無いのです。

エナメルでフリルやバラ、逆十字が塗り終わったならここからがフィギュア製作の最大の山場であり、完成度が最も左右される工程です。
むかしの偉い人は言いました。人形は瞳(め)が命だと。全力で取り掛かります。

顔パーツには作業しやすい様に光沢を吹いてます。眉などは黒だけでは色合いが強すぎるのでコゲ茶っぽい黒をのせています。
一発で描けるわけが無いので、溶剤を含ませてしごいた筆で少しずつ削って細い線を“作って”いきます。仕上げに消しゴムをかけると綺麗に。
このとき序でに口にフレッシュ＋ピンクを流し込んでおきます。

一段階ずつクリアーを吹き、鉛筆でアタリをとりながら黒目の輪郭を作ります。で、またクリアー。

クリアーオレンジを瞳のベースカラーに塗り、クリアーでコート。

グラデーションを考えて、クリアーレッドを乗せてやります。念のためにコートしてからハイライトを入れたら瞳は完成。
かなりそれっぽい感じになりましたね。何度もクリアーを吹いているので塗装面も平滑化されました。
このままでは肌がテカテカしすぎなので、瞳だけマスキングテープで覆ってツヤ消しを吹きます。
仕上げに筆で瞳に光沢クリアーを塗ってﾂﾔﾂﾔなドールアイの質感を出させます。

最終段階、組み立て。
接着には２液混合タイプのエポキシ系接着剤を用いますが、このB液がとても臭い。なかなか慣れんなぁ

完成〜(´∀｀*)ｳﾌﾌ　思わずヤクルトをお供えしたくなりますね。
これは…思ってたより完成度が高く、正味自分でも驚いた。俺sugeeeee!!!

ちなみに土台にはローズレッドのニスを塗布してあります。薔薇乙女だしね。

展示風景。肖像権？何それm9(^Д^)